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自分とはなになのか [日々の色々]

片岡義男の『自分と自分以外―戦後60年と今 』(NHKブックス) はこの時期にいつも読み返す本である。
『日本語の外へ』も名著だが,こちらも素晴らしい。色んなところに付箋をはっている。その中から,卒業生へのエールを。

自分にとって少しずつより良き存在となっていく自分とは、なになのか。自分の考えを自分で作り出していく自分だ。
自分の考えが生まれれば生まれるほど、自分はより自分になっていく。
そしてその自分は何かというと、なにを言うんだちょっと待てとか、それはおそらく違うからもっと考えようなどと、誰に対しても、なかでもひときわ自分に対して、常にかならず言うことの出来る自分だ。
いまあるものを少しだけでもいいからより良くしていくためには、いまあるもののありかたを知り抜いた上で、良くない部分がまず批判されなくてはいけない。
批判する人のひとりが自分であるなら、その自分は、批判の精神や懐疑の念などを、自分を相手に鍛え続ける必要がある。
生きるとはこういうことであるようだ。
そして考えるとは、じつはこんなことなのだ。
生きざるを得ないから生き、生きるにあたっては考えざるを得ないのが、自分という人だ。



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