村上春樹の傷 [書籍]
資料の整理をしていたらこんなメモ書きがでてきた。
ダンス・ダンス・ダンス(上)
「そういうのって慢性化するってことなんだ。日常に飲み込まれて、どれが傷なのかわからなくなっちゃうんだ。でもそれはそこにある。傷というのはそういうものなんだ。これといって取り出してみせることのできるものじゃないし、見せることのできるものは、そんなの大した傷じゃない」
心臓を貫かれて、マイケル・ギルモア著村上春樹訳
訳者あとがき
この本をひとつのテキストとして、「ある種の精神の傷は、一定のポイントを越えてしまえば、人間にとって治癒不能なものになる。それはもはや傷として完結するしかないのだ」ということを、僕は理解できたような気がする。頭によってではなく、皮膚によって。理論としてではなく、ひとつの深いリアルな実感として。
このメモをとっていた時、俺は何を考えていたのだろう。
2007-05-23 23:21
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